たかはし雅成委員

 公明党の高橋です。おはようございます。
 加地委員と同じテーマですけれども、全国障害者スポーツ大会の九州ブロック大会で福岡県の二チームが優勝しながら、県により辞退させられたという問題について質問いたします。
 私たち公明党は、とにかく現場で話を聞こうということで、早速この二チームの関係者の皆さんにお会いして話を伺いました。どなたも今回の県の決定には納得ができないということをおっしゃっておられましたし、県の決定に対して不信感でいっぱいだというお話でありました。
 細かい点はきょうは何も質問しませんけれども、知事の障害者のスポーツに対する基本的な認識ということで、国が今批准に向けて準備中ですけれども、障害者権利条約に合理的配慮の提供ということがうたわれております。つまり、健常者に対して配慮されることは、当然、障害者に対しても配慮されなければならないという考えであります。その考えの延長線上だと思うんですけれども、国も、健常者と障害者の区別なくスポーツを一括して所管しようというスポーツ庁というものを設置しようとしておりました。残念ながら、解散・総選挙で法案辞退は流れてしまっておりますけれども、こうした流れの中で障害者スポーツということを考える必要があると思います。知事はこの障害者権利条約にうたわれております合理的配慮の提供、それから障害者がスポーツをするということを基本的にどのように認識をされているのか、まずお伺いします。

貞末利光委員長

 麻生知事。

麻生知事

 知事として申し上げるならば、福岡県はどのような考え方で今障害者の二つの大きな大会、久留米でやっておる知的障害者の大会と、それから博多の森でやっている身体障害者の大会を毎年ずっとやってきておるかといいますと、これは、一番大切なことは、障害の種類とか、あるいは障害の深さ、程度というのは違いがあるけれども、多くの皆さんに、ともかくスポーツというものに親しんでもらいたい、そして、それを通じまして、まずは何よりもさらに元気になってもらおうではないかと。また、スポーツを通じましていろいろな友達もつくってもらいたいし、気持ちもいろいろ前向きになりまして、社会参加もしてもらいたい、そのような大きなきっかけをつくっていく場にしてもらいたい。また、もう一つ申しますと、実は皆さんは余り大会に来てくれないんですけれども、県民の皆さんに見てもらって、障害者の皆さんが苦労しながら障害に負けずに頑張っている姿も県民の皆さんに知ってもらいたいと。そういうような気持ちでやっておるということであります。
 それから、権利条約の合理的配慮ということについてはちょっと、私はこの条約の全体をよく承知しておりませんし、これはまだ国として批准をしていない条約でございます。どういうふうに解釈すべきかという点について言われれば、むしろ先生のほうがよく知っておられるので、そういうふうな解釈をするんじゃないかなと思っております。
 それから、スポーツ庁はちょっとまた、どんな構想でやろうとしておるのかということはよくわかりません。ただ、私はよくわからないので言うのはちょっと早過ぎるんですけれども、あのスポーツ庁という考え方が出てきた一番大きな理由は、やっぱりオリンピックなんかで最近、日本はメダルも余りとれんと。スポーツを世界水準でもう少ししっかりやっていこうという動機が非常に強いんじゃないかと思いますね。しかし、それと同じような考え方を障害者スポーツに当てはめるということは余り適切じゃないんじゃないかと思います。

たかはし雅成委員

 障害者の方がスポーツをされるということと健常者がスポーツをされるということを区別すること自体が時代に合わないというか、間違っているんじゃないか、少し履き違えているんじゃないかと、私自身はそのように考えております。実際にスポーツをされている障害者の皆さんの思いもその辺は一緒なんじゃないかなと、私はそのように推察をしております。
 それで、全国障害者スポーツ大会ですけれども、昨年の九月議会で、我が会派の大塚勝利議員が、障害者スポーツの振興という観点から一般質問をしました。そのときの知事の答弁の一部ですけれども、知事は、「一つの大きな目標といたしまして、全国障害者スポーツ大会に選手団を多数派遣しておりまして、毎年すぐれた成績をおさめております」と答弁されております。議事録に載っております。今回、十月二十日の記者会見の折にお話しされた内容と一貫していないんじゃないかなと思います。「すぐれた成績をおさめている」、あるいは「多数派遣している」とおっしゃいながら、今回二チームを辞退させたという、ここの矛盾についてどのようなお考えなのかお伺いします。

麻生知事

 福岡県の場合は、去年は隣の大分県だったということもありまして四チーム派遣していますけど、大体二チームを派遣しておるという状況でやってまいりました。九州ブロックという点からいいますと、福岡県は二チーム派遣していますけど、他の県は大体一チームぐらいということでやっております。これを多いと見るか少なく見るかといいますと、それは、私がさっき申し上げたような、できるだけ幅広い人に参加をしてもらうということが適切であろうという考え方のもとに、いろいろ調整をして二チームにしておるということであって、考え方そのものは、できるだけ幅広い人に新たに全国大会に出てもらいたいというような考え方でやっているわけであります。

たかはし雅成委員

 それで、ことしの話ですけれども、うちが辞退したことによって知的障害の男子バスケットボールチーム、それから聴覚障害の男子バレーボールチームでは、九州沖縄八県、それから政令市二つ、合わせて十のどこからも結果として九州ブロック代表が出ていないんですよね。本来だったら二位のチームあるいは三位のチームに譲るべきところ、またそういう判断もされたんだと思いますけれども、余りにも時期が遅過ぎたために、今さらそんなことを言われてもと言って、二位や三位のチームはどこも出場するチームがなくて、九州ブロックからはどこも二チームが出なかった。そのことによって、全国大会で争う対戦相手のチームは、試合を一試合できなかったんです。そういうことに対してどのような感想ないしお考えをお持ちなのかお伺いします。

麻生知事

 九州ブロック全体としまして、どこの県からどういうチームを出すのかということについては相当話し合いでやっている要素が多いんですよね。必ずしも優勝したから即ということではない。いろいろな、政令市も含めてできるだけバランスよく出していこうということでやってきているわけですね。
 そして、私どもは優勝したということがありましたけれども、二つの分野については他県でどうぞ出してくださいという話をしたんですが、結局、結果を見ますと出ていないということになりました。その話し合いの仕方がよかったかどうかというのは、いろいろな批判なり、あるいは考え方があろうと思いますけど、ともかく私どもは、その十二種目全体について、できるだけ九州としては穴をあけずに出たほうがいいんだという考え方のもとで他の県にお話をしたという状況なんですけれども、他の県については、それは出せないとか、あるいはそもそも出さない県もあるわけでありますから、そういう結果になっておるということだと思います。

たかはし雅成委員

 けさの毎日新聞の朝刊を見られたと思うんですけれども……、見られていないんですね。「全国障害者スポーツ大会の出場枠制限は福岡県のみ」という題名で毎日新聞が全国調査をされた結果を記事にしておりました。福岡県以外の四十六都道府県と十八政令市に、地区大会の戦績以外に選考基準があるのかということを聞いたところ、静岡県だけがあると。ただ、その静岡県のあるという中身は、本人に参加意思があるのかどうか、それから職場とか学校の協力が得られるか否か、それが選考基準ですと。あとは全然ありません。それから、当初予算を上回るような、チームがたくさん勝ち残っていくようになった場合、どうしますかという質問に対しては、二十九の都道府県、それから十二の政令市が、補正予算で対応しますとなっております。要するに、ブロック予選大会で勝ち残ったチームはどの県、どの政令市も行かせますと。福岡県だけが今回のような制限を設けているということがこの新聞の調査によりきょう発表されているわけですけれども、これに対してどのような感想をお持ちでしょうか。
 それから、この記事の中の厚生労働省のコメントなんですけれども、「チーム数が少なく予選ができない種目もあるが、予選を実施した場合は、その結果が第一義的に優先される」と指摘をしております。日本障害者スポーツ協会は、「出場歴を考慮するなら初出場者を登録メンバーに加えるなどの方法をとるべきで、福岡県の対応は疑問」とコメントされておりますけれども、感想をお伺いします。

麻生知事

 その調査がどういうやり方でなされて、どのような全体の質問の体系でそのような答えを引き出したのかということがよくわかりません。私は非常に不満なところがあるのは、新聞は往々にして、いろいろなことを聞いて、部分だけを取り出して、全体のコンテクストは全く違うようなことがあるということもよくありますので、その毎日新聞の個別の記事について特段のコメントをするつもりはないです。

たかはし雅成委員

 私も公明新聞の記者をしておりましたので、今のコメントに対してはちょっと腹立たしいというか、違うんじゃないかなと思います。
 そこで、この全国障害者スポーツ大会の選考基準要綱を見直すべきだと思うんですね。障害者のチームは、このような選考基準に対してどこも納得できていないんですね。だから、二チームという枠をまず外していただきたい、それから、九州主管課長会議で調整するということもやめてほしい、予算をふやして、九州大会で優勝したチームは出場させるという方向で検討していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

麻生知事

 全国大会にどういうような出し方をしていくのかということは、これは実は福岡県だけの問題ではございませんで、各県あるいは各政令市が話し合いながら先生が言われた単純なルールをつくっていて、非常にバランス感覚ということを重視したやり方をしておりました。
 今後どういうふうにするかということについては、各県あるいはこの障害者団体の皆さんと話し合いながら、皆さんができるだけ納得できるような新しいルールを検討するということでやっていきたいと思います。

たかはし雅成委員

 前回質問した後に、この男子バスケットボールの「福学クラブ」の練習会場に行ってきました。福学クラブというところは、そこら辺の健常者のチームがやっても勝てないぐらいすごくうまいんですよ。それでも、全国大会に行くとなかなか優勝までこぎつけない。知的障害の男子バスケットボールというのはレベルが高いんですね。そういうレベルの高い種目に弱いチームが行くと、過去にも福岡の代表チームにありましたけど、百何十対ゼロとかいうような結果で負けるんですよ。そういう場合物すごい心のトラウマになるんです。ですから、強いチーム、勝ったチームを行かせるというのは当然だと私は思います。
 そして、練習が終わった後にこの障害の皆さんが私どものところにやってきて、「よろしくお願いします」と頭をさげられました。だから、知事にお願いしたいのは、障害者団体の話もよく聞いて検討するということでありましたので、この福学クラブは毎週日曜、一時から四時まで、福岡高等学園の体育館で練習をしていますので、一回見に行ってください。どういうことをやっているのか、そしてチームの生の声をぜひ一度聞いていただきたいと思いますけれども、いかがでしょうか。

麻生知事

 確かに物すごく強いですね。本当に障害者じゃないようなスポーツをされた方もおられます。例えば、飯塚でずうっとやっています車いすテニス大会なんかも、格闘技みたいに物すごいですよね。だから、障害者スポーツもいろいろありまして、物すごく強く、また強さを競うというようなスポーツ大会もある。しかし一方で、我々がやっていますように、そんなに強くない、だから、戦えば、それは百対一ぐらいで負けるかもわからんけれども、しかし、やっぱり自分の障害の程度に合わせながら一生懸命やっておるというチームもあるんですよね。
 ですから、見たらどうだと言いますけどね、まあ、それは見ても悪いことはないけれども、一方で、弱くても自分の障害の程度で一生懸命やっているという方にも十分光を当てるということが必要じゃないかと思います。

たかはし雅成委員

 最後にしますけれども、強いチームも一生懸命やっているんですよ。それは一緒なんです、それが弱いか強いかだけで。強いところが全国大会に行くというのが私たち健常者にとっては当たり前の世界ですよね。その当たり前の世界を障害者の世界でも実現してくださいというごく当たり前な要求をしているわけです。
 ですから、今回その要求が受け入れられなかったチームでありますので、そのチームの生の声をしっかりと聞いていただきたいということをお願いしているわけです。答弁は求めませんので、再度そのことを要望しまして、もし知事が忙しくて、「私は行けない」ということであれば、副知事でも吉岡部長でも結構ですので、ぜひ行って生の声を聞いていただきたいことを要望しまして、終わります。ありがとうございました。(拍手)