たかはし雅成委員

 質問に入ります前に、資料をあらかじめ準備してもらっていますので、取り計らいをお願いしたいと思います。

後藤元秀委員長

 何の資料でしょうか。

たかはし雅成委員

 内容は、本県の学力調査、それから体力調査、それから高校進学率の全国との比較、それから小中学校、高校の暴力行為の発生状況の資料です。

後藤元秀委員長

 お諮りいたします。ただいま高橋雅成委員から要求がありました資料を委員会資料として要求することに異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者がある〕

後藤元秀委員長

 御異議がありませんので、本委員会の要求資料といたします。
 執行部に申し上げます。ただいま高橋雅成委員から要求がありました資料を直ちに提出できますか。村尾義務教育課長。

村尾義務教育課長

 直ちに一括して提出できます。

後藤元秀委員長

 資料を正副委員長並びに各委員の席にお届けください。
    〔資料確認〕
    〔資料配付〕

後藤元秀委員長

 資料が配付されました。高橋委員、質問に入ってください。

たかはし雅成委員

 学力調査、それから体力調査、そして高校進学率ですけれども、全国がそれぞれ何点か、それから、一番トップが何県で何点だったか、それから、その下に福岡県が何点だったか、さらにその下に教育事務所ごとの点数を掲載しております。
 福岡県が何点だったかはわかるんですけれども、四十七都道府県中何位だったかは書いておりませんので、私のほうから調べたものを申し上げます。間違っていたら後で指摘してください。
 十九年度の全国学力調査のほうの国語A、八十一・一点、三十位、国語B、三十三位、算数A、三十六位、算数B、三十八位。横ですけれども、中学校のほうは、国語A、三十八位、国語B、三十四位、数学A、三十六位、数学B、三十八位。下段の平成二十年度のほうですけれども、小学校の国語A、三十六位、国語B、四十二位、算数A、三十八位、算数B、四十一位。中学校のほうは、国語A、二十七位、国語B、三十四位、数学A、四十一位、数学B、三十五位です。
 二枚目の体力調査。福岡県の順位は、小学校五年生男子、三十八位、女子、四十一位、中学校二年生の男子、四十位、女子、四十一位です。
 それから、三枚目の高校進学率。平成二十年、四十六位、平成十九年、四十六位、平成十八年、四十六位、平成十七年、四十五位、平成十六年、四十六位、平成十五年、四十四位。
 四十七都道府県との比較ですから、この順位が中ぐらいということは二十三位とか二十四位とかになるわけですけれども、今私のほうから言ったように、ほとんどが三十位台の後半から四十位台という順位です。それから、進学率については、十八年度以降、三年連続で四十六位、下は沖縄県のみということになります。沖縄は離島で、さまざまな経済的な理由等もあるでしょうから、これはいたし方ないのかなと思っております。
 教育は人づくりですのでこういった数字だけに一喜一憂すべきではないと私も思っておりますけれども、それにしても、こういう数字が現在の福岡県の教育の実態の一端をあらわしていることは事実だと思います。
    〔発言する者がある〕

たかはし雅成委員

 そういう意味で、大変衝撃的な現実を突きつけられた、そんな思いがしております。
 そこで、まず、学力テスト、体力テスト、高校進学率のそれぞれの現実を教育委員会としてどのように見ておられるのか、また、県はこの結果に対応するどのような施策を打っているのか、それぞれの所管課長にお答え願います。

村尾義務教育課長

 学力調査についてでございますけれども、本県におきまして、ほとんどの区分で全国の平均正答率を下回っている、課題が見られる状況であるということについては大変重く受けとめているところでございます。
 こういったことを踏まえまして、県におきましては、昨年の二月でございますけれども、地域間の差への対応ですとか、活用する力を育てる指導を充実していくですとか、学校の分析をする、あるいは検証する力を高めるといったような観点で、今後の学力向上方策を取りまとめた福岡県学力向上新戦略というものを策定したところでございます。

後藤元秀委員長

 吉田体育スポーツ健康課長。

吉田体育スポーツ健康課長

 体力テストの結果でございます。全国平均を大きく下回る結果につきましては、今後、危機感を持って直ちに対策のほうを打っていく必要があると、そのように考えております。
 そこで、今三月中に体力向上のための指導資料を小学校の全校に配付するようにいたしております。また、同じく三月中には、県下の全学校において体力の向上プランというのをつくるよう、そういう指導通知を発送したところでございます。さらに、現在データ分析を進めておりますが、今後、それがまとまり次第、総合的、計画的な対策を講じてまいりたいと、このように考えています。

後藤元秀委員長

 津上企画調整課長。

津上企画調整課長

 高等学校進学率につきましては、全国的に見て厳しい状況でございます。その原因といたしましては、進学率には含まれない専修学校あるいは職業能力開発校等への進学者及び就職者が他県に比べて若干多いという状況でございます。
 こういうことも踏まえまして、現在本県では、中学校におきましては、生徒が主体的に進路決定ができるように望ましい職業観、勤労観の育成を図るとともに、進路相談等を通じましてきめ細かな指導の充実に取り組んでいるところでございます。また、生徒一人一人の多様な興味、関心等を踏まえまして、望ましい高校選択ができるように、総合学科高校等の新しいタイプの学校設置や学科等の再編成を行うなど、県立高校教育の一層の魅力ある推進に取り組んでいるところでございます。
 以上でございます。

たかはし雅成委員

 学力テストについて、平成十九年も平成二十年も、この表にありますとおり、秋田県が非常に高い点をとっております。先日、この秋田の教育委員会に全国一の秘訣を学びに行ってきました。代表質問でも会派で取り上げましたけれども、皆さんのほうで、秋田県教育委員会に学ぶ点はどのような点だと感じておられますでしょうか。

村尾義務教育課長

 秋田県においては、例えば、算数・数学学力向上支援ウエブページシステムと呼ばれておりますけれども、各学校が自分の学校の学力実態を把握、分析をして指導に役立てるシステムというものを構築しております。
 本県においては、こうした点も参考にいたしまして学力向上新戦略を策定したわけですけれども、その中で、各学校が全国学力・学習状況調査等の自分の学校のデータから児童・生徒の学力の課題ですとか改善のポイント、こういったものを簡単に分析ができるシステムを県教育センターのホームページに整備をしたところでございます。

たかはし雅成委員

 それと、体力調査のほうですけれども、これも表にあります。小学校では福井県が男女とも一位、中学校では千葉県が男女とも一位です。また、秋田県は学力テストもいいんですけれども、体力テストも、小学生のほうは男女とも二位ですね。中学生のほうは男子が三位、女子が六位。それから、やっぱり学力テストでよかった福井県は、ここにありますように小学校は男女とも一位なんですけれども、中学校は男女とも二位です。要するに文武両道というか、非常にいいわけです。そこで、まず、この全国一位になった福井、千葉のほうに学ぶ点はどういう点でしょうか。

吉田体育スポーツ健康課長

 福井、千葉両県とも、昭和三十年の後半からこの体力に関する診断テストをずうっと継続してやってきている、この長い継続の積み重ねが大変学ぶべき点があると考えております。
 また、個別で見てまいりますと、福井県では小中高全校に体力つくりの推進計画書を各学校から徴して報告させると、そういう取り組みをしておること、また、千葉県におきましては、児童・生徒に動機づけとなるような運動能力証書みたいなものを発行したり、また、インターネット上で表彰できるようなシステムとか、そういういろいろな工夫をしている。こういう点が学ぶべき点だろうと考えております。

たかはし雅成委員

 今答えてくれたような点をやっぱり学ぶべきは学ぶ、そういう姿勢が大事だと思います。
 秋田では、今課長のほうからもありましたけれども、算数とか数学におきまして、全クラスが単元別に共通の習熟度テストを実施しています。このテストは、同県内の学校だけに開かれたウエブページからダウンロードします。そのテストをクラスごとに実施しまして、その結果を先生がまたそのページに打ち込むんですね。今度は、その結果を全学校が打ち込んでいるわけですから、それを閲覧して、自分のクラスが県内のどの位置にあるか、それから先生がどういうところが指導が足りないのか、子供の理解度をチェックする、さらに先生の教え方のほうもチェックできる、そういったことがわかるシステムができ上がっています。こういう習熟度テストを福岡県としてもぜひ導入すべきだと考えますけれども、いかがでしょうか。

村尾義務教育課長

 秋田県におきましては、御指摘をいただいたようなウエブページシステム──算数、数学のものですけれども、これを参考にして、学力調査を分析できるシステムを本県においても整備をしたところでございますけれども、さらに、各教科の到達度判定テスト等を県教育センターのホームページに現在単元別に掲載しておりまして、各学校で活用できるようにしております。
 しかしながら、今般の学習指導要領の改訂もございまして、内容の見直しが必要と考えております。こういった点、今委員から御指摘があった点も踏まえまして、改善に向けて必要な検討を行ってまいりたいと考えております。

たかはし雅成委員

 ぜひよろしくお願いします。参考にしてつくりましたと言っているからすごく似たようなやつがあるような感じがするんですけれども、課長がおっしゃったやつと今私が言ったやつは全然違うやつですからね。
 それから、秋田は放課後、補充的な学習サポート、要するに、先生が放課後、なかなかついていけない子供をしっかりサポートしている、それをやっている学校が当たり前みたいになっているんですね。ほとんどの学校でそれができています。それから、地域の住民が自由に学校を訪問できる「みんなの登校日」というのを実施しています。一年間に県民の四分の一に当たる二十八万人が学校を訪問しています。地域ぐるみで学校、子供、教育を見守る施策として参考になると思いますけれども、いかがでしょうか。

村尾義務教育課長

 補充的な学習ですとか、あるいは宗像市等でも「学校の日」とかそういったことで学校公開の取り組みをやっておりますけれども、県内においてもそういった事例自体は見られるところでありまして、学校が保護者、地域との共通理解を図って連携、協力をすることは大変重要と考えております。
 教育力向上福岡県民会議の提言である「福岡の教育ビジョン」におきましても、ともに子供を育てるという共通認識に立って、家庭、地域との連携が求められているということもございますので、こういった取り組みなども参考にしながら、県としてどういった取り組みを行っていくかということを研究していきたいと考えております。

たかはし雅成委員

 今回の学力テストを受けて、学力は生活の一部だと感想を漏らしている他県の教育委員長がいらっしゃいました。また、体力も生活の一部ですよね。まさに生活の一部としての学力、それから体力をいかに向上させていくかということだと思いますけれども、この体力テストに関しましては、地域別に分析をしていくと、運動する環境が整備されていない、そういう地域、まちがあぶり出されてくるんじゃないかなと思います。健康のための地域づくり、健康のためのまちづくりをするために、このデータを生かすことはできないんでしょうか。

吉田体育スポーツ健康課長

 体力テストの調査結果データにつきましては、現在、鋭意詳細の分析をいたしております。その分析に当たりましては、体力のデータと、それから、それに日常の運動時間ですとか運動習慣、それから各学校の体育施設の状況、これらをクロスさせて分析するという内容も含んでおります。今後、これらの結果を地域ごとに分類を、比較をすれば、各地域での課題に対応した具体的な対策が可能になってくると、かように考えます。

たかはし雅成委員

 それと、高校進学率ですけれども、先ほどいろいろな理由の説明がありました。単純に高校進学率が上がればいいということじゃないよという説明だと思うんですけれども、それにしましても、例えば、平成二十年の中学校卒業者は四万八千五百七十一人おりますけれども、そのうちの一・七五%──二%近い八百五十一人の卒業者が、進学をしない、家事手伝い、進路未定・不明とか、あるいは外国に行っているとか、亡くなったとか、そういう数の分類の項目の中に入っています。こういう子供たちをもっと減らすべきじゃないかと思いますけれども、いかがでしょうか。

津上企画調整課長

 高校等への進学に限らず、専修学校等への進学や就職を受けまして、生徒がやはり自分の希望に応じた進路決定を行えるということがまず第一に重要であろうと思っております。そのほかに、やはり子供たちの学ぶ意欲が低下しているんであろうという御指摘もございます。そういう中で、中学校におきます指導の一層の充実を図りますとともに、現在本県が進めております教育力向上福岡県民運動を推進する中で、学校と家庭、地域が連携しながら、先ほど申しました学ぶ意欲の向上、あるいは望ましい職業観、勤労観の育成に努めてまいって数を減らしていきたいなと、そのように考えております。

たかはし雅成委員

 非常に衝撃的な数字を目の前にして、それぞれ既に前向きに取り組みも始まっているということですので、それはそれでよしとしたいと思います。教育は長い目で見る必要があると思います。義務教育だけでも九年間あるわけですから、今取り組みを始めた施策が来年あるいは再来年にすぐ成果が出るかどうかわかりませんので、長い目で見る必要があると思います。
 でも、逆に言えば、今の現状がこうだということは、過去十年、二十年、何をしてきたかということですよ。そういう意味で、私は教育委員会の皆さんに猛省を促したいと思います。
 教育長は、この現状についてどう考えていらっしゃるのか、また、今後の決意とともにお伺いしたいと思います。

後藤元秀委員長

 森山教育長。

森山教育長

 今回、学力、体力両面におきまして、全国的な調査の結果、福岡県が全国平均よりかなり下回る水準にあるという結果が出たことにつきまして、私としては、教育行政に長年身を置いてきた者として大変責任を痛感いたしておりますし、この結果については非常に遺憾に思って危機感を持っておるところであります。
 そこで、これにつきましては、今、学力向上新戦略をつくりまして、各市町村教育委員会と協働して取り組んでおります。体力につきましても、近々、総合的な体力向上方策を策定いたしたいと考えております。そして、これらの施策がより実効的に、効果的に推進される基盤として、この教育力向上福岡県民運動の中で実体験重視のいろいろな活動を展開して、学ぶ意欲を高めて、規範意識を高めて、体力を高めていく、この運動をこれから幅広く展開して、両者相まって総合的に本県の学力、体力の向上に不退転の決意で取り組んでまいりたいと考えております。

たかはし雅成委員

 よろしくお願いします。この現実を突きつけられたことを逆に一つのばねとして、チャンスととらえて、ここからどんどんと向上を目指していきたいというふうに思いますので、よろしくお願いします。
 時間が延長していますけど、済みません、少しだけやらしてください。
 公立学校の暴力行為の発生状況についての資料を提出していただいています。小学校、中学校、高校とも、この暴力行為が平成十九年度は増加しています。特に生徒間暴力が増加しております。この理由を述べてください。

村尾義務教育課長

 暴力行為が増加をした要因でございますけれども、十九年度調査より定義が変更されまして、けがや外傷の有無、診断書や被害届の有無などにかかわらず、軽微なものも含めて調査の対象とするということになったということが一つはあるかと思います。それから、問題行動を起こす児童・生徒に対して毅然とした指導が徹底をされてきたということもあろうかと思いますし、それから、感情のコントロールができない児童・生徒がふえているのではないかとか、あるいは規範意識の低下といったようなことも影響があると考えております。

後藤元秀委員長

 川添高校教育課長。

川添高校教育課長

 高校におきましての暴力行為の増加でございますけど、これは社会全体におきまして大人の規範意識が低下をして、生徒を取り巻く環境が悪化をしているという状況の中で、社会性でありますとか対人関係能力が十分身についていないという生徒がふえているということが背景にあるんじゃないかと考えております。

たかはし雅成委員

 これはこれで大変大きな問題だと思うんですけれども、学校任せにするんじゃなくて、県の教育委員会としての具体的な取り組みが必要だと思います。どのような対策をしているのか、それだけお伺いして、質問を終わりたいと思います。

村尾義務教育課長

 学校においては、教師と子供の信頼関係を構築するということと、指導基準を明確にして、保護者や地域の理解、協力を得ながら毅然とした指導を徹底していくということが重要と考えています。
 県では、個々の重大な事案につきましては、指導主事を派遣しまして市町村、学校に指導助言を行っておりますけれども、そのほかにも、学期に一回程度の教育相談週間を設定して、児童・生徒の状況把握を行うとか、あるいは生徒指導担当の教員の研修会において、暴力行為の事例をもとに対応のあり方について指導を行うとか、そういったことも取り組んでおります。
 こういった取り組みの充実と、新たに規範教育推進事業というものも予定をしておりますけれども、取り組みを進めてまいりたいと考えております。

川添高校教育課長

 県立の高校におきましては、暴力行為未然防止に向けまして生徒指導の方針を明確化いたしまして、全教職員が共通理解を図って、生徒、保護者へもその周知を図りながら一貫した指導を推進しているところでございます。
 また、暴力行為が発生した後の取り組みとしましては、事実関係を正確に確認をいたしまして、保護者に報告するとともに、懲戒、停学でありますとか訓告とかの措置がございます。そうしたことによりまして毅然とした対応を行いますとともに、再発防止に向けまして徹底した継続的指導を行っているところでございます。
 また、教育委員会としまして、未然防止の取り組みとしましては、一年生を対象に、集団の宿泊体験でありますとか相談月間を設ける、そういうことをやりまして、友人づくりとか学校への適応指導を図るということがございます。また、全生徒の悩み相談を受ける機会を設けておりますし、教職員向けの生徒指導資料を作成、配布いたしまして、研修会などで活用していただくということを取り組んでいるところでございます。また、暴力行為の重大な事案に対しましては、私ども、指導主事を派遣いたしまして、個別に指導しているところでございます。
 今後ともこうした取り組みの充実に努めてまいりたいと考えております。

たかはし雅成委員

 学校の現場、それから子供の現実がよりよいものになることを期待しまして、質問を終わります。ありがとうございました。(拍手)