西村税務課長

 第二〇七号議案、福岡県森林環境税条例の制定について御説明を申し上げます。
 お手元の十二月定例県議会委員会資料に沿って御説明させていただきます。恐れ入りますが、委員会資料の二十九ページをお願いいたします。この森林環境税につきましては、平成十四年度からの九州地方知事会地方税制調査研究会、また平成十六年度からの庁内研究会における研究を経まして、本年四月、水産林務部を事務局といたしまして、外部有識者から成る検討委員会を設けまして、具体的な検討を進めてきたところでございます。その後、検討委員会は九月に県民の意見を聞くため中間報告を公表し、アンケート調査やパブリックコメントを多様な場所で実施してまいったところでございます。森林を県民共有の財産として社会全体で守り育てることの必要性について、圧倒的多数の方からの御賛同をいただいているような状況でございます。このことから、十一月四日、検討委員会から、荒廃した森林を再生し、森林の有する公益的機能を将来にわたり発揮させるためには、従来にない新たな施策が必要であり、森林を県民共有の財産として社会全体で守り育てるという観点から、県民が広く公平に負担し支え合う新税の導入が適当であるとの最終的な報告がなされたところでございます。この最終報告を受けまして、本県といたしまして、森林環境税の導入を決定し、今議会に条例案を提出したところでございます。
 条例制定の理由でございますけども、森林を森林所有者の林業活動だけでは支え切れなくなった現在、森林を県民共有の財産として社会全体で守り育て、次の世代へ良好な状態で引き継ぐことが重要でございます。このことから、県民が享受している水源の涵養、土砂災害等防止、地球温暖化の防止等、森林の有するさまざまな公益的機能の重要性にかんがみ、荒廃した森林の再生等を図るため、福岡県税条例に定める県民税の均等割の税率に関し、その特例として森林環境税を課すこととし、福岡県森林環境税条例を制定するものでございます。
 これの内容についてでございますけども、森林環境税として、個人県民税均等割及び法人県民税均等割にそれぞれ一定の額を上乗せする特例措置を講ずることとしております。具体的には、個人県民税均等割は、現行は年額千円とされております。これに年額で五百円を加算するものでございます。また、法人県民税均等割につきましては、現行は法人の資本金等の額に応じまして二万円から八十万円までの五段階の税率が設けられておりますけども、これにそれぞれ五%相当額を加算することとし、千円から四万円を加算するものでございます。この負担の程度につきましては、本県の場合、現在、既に荒廃している森林が二万九千ヘクタールございまして、これを十年かけてすべて再生していくことを計画しております。このために十年間で百三十億円、年間で十三億円の費用が税収の使途として見込まれており、納税者の数などを勘案いたしまして負担の程度を算出したものでございます。
 森林環境税の納税義務者につきましては、個人は、個人県民税均等割の納税義務者でございます。県内に住所等を有する方が対象となります。ただし、生活保護法の規定による生活扶助を受けている方、それから障害者、未成年者または寡婦(夫)、これは両寡ふでございますけども、前年の合計所得金額が百二十五万円以下の方などには、そもそも個人県民税均等割が課税されませんので、実際には、県内で約二百万人の方々が対象となります。法人につきましては、法人県民税均等割の納税義務者でございますが、県内に事務所等を有する法人等が対象となりますけども、県内には約十万社がございます。
 また、税収と税収使途との関係を明確にするため、森林環境税を福岡県森林環境税基金に積み立て、荒廃した森林の再生等を図る施策に要する費用に充てることと考えております。なお、このための基金条例につきましては、農林水産委員会に議案が付託され、審議されることとなっております。
 次に、森林環境税の税収見込みでございますが、平年度ベースで年間約十三億円を見込んでいるところでございます。
 この条例の施行期日につきましては、公布の日から起算して二年を超えない範囲内において規則で定める日としておりますが、これは森林環境税を円滑に実施するためには、広報紙等を全戸配布するほか、あらゆる機会をとらえて直接説明するなど、納税者全体への十分な周知を図る必要があること、また税を徴収することとなる各市町村におかれましては、税システムの改修等にそれぞれ一定の期間が必要であること、それらの準備状況を十分踏まえた上で、森林環境税を実施したいと考えております。
 以上が福岡県森林環境税条例の概要でございます。

日野喜美男委員長

 高橋雅成委員。

たかはし雅成委員

 この十三億の税収見込みですけども、賦課徴収に要する費用を除してということですけど、これはどれぐらいの額なんですか。

日野喜美男委員長

 西村税務課長。

西村税務課長

 今回、市町村さんとは意見交換を重ねてきております。実際の事務費の問題等についても市町村さんの方から御意見をさまざまにいただいているところでございます。実際の市町村の実務負担等を踏まえまして、今後さらに事務的な打ち合わせをしていきたいというふうに考えているところでございます。

たかはし雅成委員

 具体的にどれぐらいだというのはまだ出てきていないんですか。

西村税務課長

 従来、個人県民税、いわゆる住民税の徴収においての取扱費は七%というのを現段階の仕組みとしては出しております。ただ、税源移譲等で、今度その仕組みそのものが変わりますので、納税義務者当たり一人四千円あるいは三千円というような仕組みの基本的な考え方が変わります。そういったことを踏まえまして、先ほど申し上げたように、市町村さんと実務的な負担を踏まえまして御協議させていただきたいというふうに考えているところでございます。

たかはし雅成委員

 そうしますと、仮に七%程度だとすると、十三億から九千万ぐらい引いた額が実際はこの税収、基金に積み立てられるということでよろしゅうございましょうか。

西村税務課長

 そのとおりでございます。

たかはし雅成委員

 そうしますと、十三億じゃなくて、実際は十二億ぐらいということになるんですが、そもそもが百三十億、それを十年間でやるから百三十億なんだ、二万九千ヘクタール荒廃しているんだと。二万九千ヘクタールというのも大体推計ですよね。その百三十億かかるという根拠は何なんですか。

西村税務課長

 事業費におきましては、例えば、工事費の事務費もございます。当然、税を徴収する事務費もございます。そういったことを踏まえまして、そういったものも見込みまして、総事業費を百三十億というふうに見込んでいるところでございます。

たかはし雅成委員

 そうしますと、間伐にかかるお金は幾らですか。

西村税務課長

 これはあくまでも積み上げの見込みでございますけども、間伐、除伐あるいは作業路の開設に要する費用として百二十二億ほど見込んでおります。

たかはし雅成委員

 百二十二億で二万九千ヘクタールということは、単価が一ヘクタール当たり四十何万かになるんじゃないかと。私は三十六万ぐらいでできると聞いているんですけど、ちょっと高いのは何でですか。

西村税務課長

 実際今、なりわいが成り立って作業している森林というのは、作業路あるいは林道とかが十分整備されております。ただ、荒廃した森林につきましては、ほとんど林道、いわゆる作業路あたりが整備されていないと。そういうことの整備も必要かというふうに思っているところでございます。

たかはし雅成委員

 公布の日から起算して二年を超えないという、これは何でこういう表現になっているのかです。さっき、システム上の問題と、それから県民へのアピールという二点挙げられましたけど、システムづくりというのはどれぐらいかかるものなんですか。

西村税務課長

 これは市町村においてそれぞれ実態が違います。例えば、市町村においては共同開発をしているシステムがございます。それから、この間、市町村合併が進んでおりますので、システムそのもののオンラインをつなぎ直さないかんとか、そういう複雑な事情も絡んでおります。これはそれぞれ市町村によって事情が違います。ただ、一年以上ということも市町村の方からも伺っております。その期間については、さまざまな状況であるのが現状でございます。

たかはし雅成委員

 実際、税を徴収しないといけない、今回の三位一体改革の分なんかも改革しないといけないんでしょうけど、それに一年もかかったら、税の徴収作業ができなくなるんじゃないかと思うんですけど、そういうケースというのはやっぱりあるんですか。

西村税務課長

 テストを十分重ねていくということが必要でございますので。ただ、具体的には、外部の業者さんあたりに委託しているところもございます。そういった形の中で、発注とか、仕様の整備とかいうこともございます。そういった中で、十分な期間が必要だというふうに伺っているところでございます。

たかはし雅成委員

 それにしても、こういう目的税なわけですから、当然、二年を超えない範囲内ということであっても、県として想定している分はあるんじゃないかと思うんですけど、いつぐらいから執行したいとかなんとか、そういうお気持ちはないんですか。

西村税務課長

 あくまでも先ほど申し上げましたように、県民への十分な周知を図るということが一点と、それからシステムを含めて、市町村のいわゆる準備体制等、その進捗状況を踏まえまして、施行の日については判断していきたいというふうに考えているところでございます。

たかはし雅成委員

 年度途中から施行ということもあり得るんですか。

西村税務課長

 これは年度課税でございますけども、ただ、先ほど申し上げたように、各市町村の状況あるいは周知の状況を踏まえまして判断をさせていただきたいというふうに思っているところでございます。

たかはし雅成委員

 年度課税ということは、要するに、年度当初から施行ということになるんですか。年度途中から課税ということもある、どっちなんですか。

西村税務課長

 遡及するというのが非常に不利益処分ということになりますので、そういったことも勘案して、施行については判断していきたいというふうに考えているところでございます。