たかはし雅成委員

 おはようございます。公明党の高橋です。
 ことし、日本の人口が初めて予想よりも早く減少に転じるかもしれないという予測が出まして、人口減少の最大の原因であります少子化の問題につきまして、この決算委員会で、私は主に子育ての面から質問させていただきました。また、同僚の大城委員が男女共同参画という側面から、この少子化問題対策について質問いたしました。
 日本の合計特殊出生率、これは一番新しいデータだと思うんですけども、一・二八八八とかいう数字だそうですけども、当面の人口減少は、いずれにしてももう避けられない。そういう中で少子化が進んでいきますと、まず労働力が減る、経済成長力が低下する。また社会保障制度や財政の持続性、こういったことも危機に陥る。さらに家族の形態、機能が変化し、地域社会の活力が失われると、こういったさまざまな社会的な影響が指摘されております。
 少子化の背景には、仕事と子育ての両立、それの難しさや、価値観の変化、負担感の増大、経済的な不安定さ、さまざま指摘されております。そこで、まず知事に、少子化社会への認識についてお伺いいたします。

高岡 新委員長

 麻生知事。

麻生 渡知事

 少子化のスピードですね、これが非常に早いわけでありまして、毎年毎年、一・二九とか一・二八八とか、そのように変わっていくというぐらいの早さですね。これがこのまま進んでいきますと、我が国は急激な人口減少に陥ってしまうわけでありますから、急激な形で人口減少に陥った場合にどういう社会的あるいは経済的な問題があるのかという点については、今、御質問の中で御指摘があったとおりであります。
 特に社会保障制度の維持が非常に難しくなるというか、困難だと言ってもいいと思いますですね。私どもの社会保障制度は世代間のリレーでやっておりますから、我々が受ける給付というのは、現役の諸君が大分払ってくれていますからね、それを現役の諸君が急激に少なくなっていけば、受け取る方がいくら足りないと言っても払いようがないということになりますものですからね。そういう点を考えましても、やはり現在の少子化ということについては、私どもはこれを食いとめるということに全力を尽くさないかんというふうに考えています。

たかはし雅成委員

 九州知事会ですね、この問題、先駆的に取り組まれてきたんだと思います。一昨年の平成十五年の十月に百二十二回九州地方知事会、こちらの席上、育児費用の社会的支援等に関する研究会というのが発足しております。九州七県と沖縄県と、それから山口県と、担当者が集まって、この二年間かけて、ことしの六月に九州・山口の共同取り組みに関する報告書、この最終報告書を発表しております。まず、この研究会の二年間の活動と、この報告書の内容、これをどう評価するかお伺いしたいと思います。
 それと、この報告書の中に、具体的な今後の取り組みとして、実施時期を三つに分けまして、初めに今年度から実施可能な取り組みということで、「安心子育て応援ページ」の開設、これはホームページの開設。それから九州・山口子育てフォーラムの開催、それから国への提案、この三つを挙げております。二番目に、来年度以降実施するということを目指す取り組みとして、西日本宝くじの商標を活用して子育て支援をPRすると。最後に、実施に向けた検討を行う取り組みとして、仮称ですけども、「子育てとくとくサービス事業」を導入するということを挙げております。既に実施済みの事業もあるんだろうと思いますけれども、県としてこうした支援策に今後どのように取り組んでいかれるのか、あわせてお伺いします。

麻生 渡知事

 九州知事会でも、先ほど申し上げましたように、少子化を非常に重要な問題であるというふうに共通の認識をいたしておりまして、国全体としての少子化対策、これをもっと強化せないかんわけですが、九州として独自の、あるいは国にもっと求めることの研究をやる必要があるというふうに考えまして、九州知事会では二年半ほど前からチームをつくって、九州としての政策研究をしてまいりました。どういう意義があるかといいますと、やはりこういう特定の九州というブロックで一つの共通政策を考えられないかというような、この問題についての取り組みというのは、非常になかったことでありますから、ブロック単位でこれに取り組むという発想をしたということ自体が非常に画期的であったと思います。
 また、内容につきましては、今御紹介いただきましたように、早速取り組もうということで、子育て応援のためのホームページを共通のものを開くとか、あるいは九州・山口としてのフォーラムを開いていこうとか、そういう具体的な内容の実践に取りかかっております。今後も、先ほどの宝くじの問題とか、あるいは、これはなかなか議論が多いところなんですけども、いろんなレストランとか、そういうところに協力してもらって、子育てのいろんなPRはできないかということを、これは検討をいたしております。こういう事項につきましては、福岡県としてもいろんな提案をいたしておりますけれども、積極的に少しでも前に進むという事業、プロジェクトには取り組んでいきたいというふうに考えております。
 もう一つ重要な側面は、我々のブロックとして国側に求めるということについての提言なんですけども、その最も重要な点は、現在の社会保障費の配分割合をもっと子育てに傾斜をさせるということを、本気になってやらなきゃうまくいかないんじゃないかということを申し上げております。と申しますのは、現在、社会保障費関係は、我々の予算あるいは保険料収入等々をしますと、八十四、五兆円になるんでしょうか、ぐらいに非常に巨大なものなんですけれども、そのうちの約七〇%強が高齢者向けの支出になっていまして、いわゆる少子化対策用というのは四%に満たない、三・数%しかないんですね。ということで、社会保障というものが余りにも未来を志向していなさ過ぎるんじゃないかということで、この配分を思い切って変えるということを考えるべきだというような提案をし、また、その活動を行っているという状況であります。

たかはし雅成委員

 今、知事がおっしゃったように、少子化対策、基本的にはやっぱり一番最初に国が取り組まないといけない問題だというふうに、私も思っております。ただ、地方としてもいろんな施策は必要でしょうし、これからますます九州・沖縄ブロック、山口を含めた九州ブロックということも含めて、県としてもこの少子化とか人口減少問題、最重要な課題になってくるというふうに考えております。
 全国的には、第三子優遇制度、こういったことをとっている県や政令市もあります。福岡市も始めました。こういったことも本県としても必要なんじゃないかなと、そういう時期なんじゃないかなというふうに思っております。地方が知恵を絞る時代だというふうに思っておりますので。ただ、どんな対策が本当に効果的なのかとかいうこともはっきりわかっておりませんし、検証には時間がかかる問題だというふうに考えております。費用対効果という面も考えないといけないというふうに思っております。ただ、それでも何かやらないといけない、そういう本当に危機的な状況、国ももちろんですけども、地方も何かしないと、手をつけないと、このままでは本当に国としても県としても、形そのものが、人がいなくなっていってしまうわけですから、形そのものが維持できなくなっていってしまうんじゃないかなと考えております。
 いずれにしても、この少子化対策に最重点を置いた、そういう本県の施策の展開が必要だと思いますし、予算配分、国の予算もそうなんですけども、県としても予算配分を、この少子化対策に重点化すべきだというふうに考えますけども、知事はその辺はどのようにお考えでしょうか。

麻生 渡知事

 この少子化対策は、予算を使ってやる対策と、むしろ社会的な物の考え方とか慣行とか、そういうものを変えていかないかんという側面がございます。予算を使ってやるということについては、我々もこれまで、いろんな財政状況がございますけども、一生懸命取り組んできておりまして、特に、やはり保育所を充実するとか児童クラブを充実する、そういうことを通じまして、働きやすい環境をつくっていく、あるいは、実際に子育てをしておりますけれども、核家族化になっておりますから、なかなか子育てのノウハウが伝わっていないんですね。そういうこともありまして、非常に不安になってしまう、孤立してしまうということがありますから、ファミリーサポートセンターという、子育て応援の仕組みですね、これをできるだけ各地に実践的な形で広めていくというようなことを中心に行っております。
 そういうことに加えまして、二番目の社会の物の考え方、仕組みを変えるという点で、特に二つの試みを始めておるわけでございまして、一つは子育て応援企業の宣言をする企業を求めていくということであります。これは宣言をしました企業が、今、百十二社ぐらいになりました。
 結局、今、女性は随分社会進出をしていますけども、なかなか、仕事をしながら育児をするということは大変だということで、出産しない。非常に重要な点は、せっかく一生懸命勉強して自分の職業の能力を身につけたと、働いておると。これは経済的にも非常に大事なことなんですけど、同時に、自分の能力を身につけて、それでやっぱり自分としての生活なり生き方を築いていくというのは非常に大事なことなんですが、一たん会社に入りまして子育てをすると、大体、もう日本はもとに返してくれないんですね。というような状態になってしまっておりまして、これじゃ子供を産んだ途端に職業まで失ってしまうということになってしまう。これじゃ産みようがないんじゃないかという気持ちが非常に強いですね、女性の皆さんにも。
 ということがありますから、この子育て応援宣言企業は、育児休業はちゃんととらせると、これは当たり前のことだと。加えて、育児が終わった後、必ず返すんだと。そして、返った後も一定期間は育児がしやすいような勤務の条件を、例えば一時間早く帰ってもいいとか、そういうことを積極的にやりますということをみずから宣言をして実践をするという企業を求めているんですね。我々はこれを一千社を目指している。一千社になりますと、社会の雰囲気、企業の考え方、これが変わってくる。これを何とか早く転換させなきゃいかんということでやっております。徐々に、というよりも急速と言ってもいいでしょうかね、浸透を始めておるという状況でございます。
 もう一つは、非常に、とみに有名になりましたけど、出会い事業ですね。これもいろいろ調査しますと、結婚したいけども、いい相手と会うチャンスが非常に少ないという結果になっているんですね。我々は、相手を見つけるのは個人の責任だと、自分でしっかりしろということなんですが、実際にはなかなか、個人といいましてもね、社会的にそういう機会をつくってやらなきゃ、実際難しいんですね。かつては日本は仲人さんというのがおりましてね、大体、だれでも一生のうちに何回かは、何組かの仲人をせな、一人前じゃないということでありましたが、何となく、個人が大事だと、個人の意思だということで、そういうことをしないようになってしまいましたからね。それが結果として見ますとね、出会いということを非常に難しくしておるということでありますから、この出会いの積極的な応援活動をするという企業とかいろんな団体とかを求めたわけですが、これももう百団体に近くなりまして、非常に活発にそういう活動をしようということになってまいりました。
 こういうことを通じて、やっぱり社会の物の考え方とか仕組みとかいうことを並行して変えていくということに力を尽くしながら、両面の作戦でやっていきたいというふうに思っています。

たかはし雅成委員

 子育て応援企業とか育児休業に関しましては、この決算委員会で大城委員が一生懸命議論しておりますので、ぜひ参考にしていただければと思います。
 あと一点だけ要望ですけど、子育て等に関する意識調査、これは平成十六年三月ですか、出ておりますけども、大変貴重なデータ、資料だと思います。これを基本にしていろんな施策を展開されて、大変重要な作業だと思うんですけども、もう一つ、直接、生の声といいますか、どういったことを考えておるのかを、直接そういう生の声を聞く機会を、移動知事室とかもございますけども、いろんな場を活用しながら、ぜひそういった子育てに、どういったことを県民の皆さんが悩んでいらっしゃるのか、そのことを直接聞く機会を知事として持っていただければ大変ありがたいなというふうに思います。要望します。ぜひ、よろしくお願いいたします。
 以上で終わります。ありがとうございました。(拍手)